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昆布の養殖 ~浜の革命 昆布養殖~

養殖昆布 紛れもなく健康食品のコンブは、その旨味が和食文化の原点であり、私たちの食生活に欠かすことができません。
最も新しい北海道の統計によりますと、全道で2万2千トン、228億円が生産されており、その内養殖ものは2割強を占めております。わが国では道内産だけで消費需要を満たすまでに至らず、一部を外国から輸入しているのが現状です。
もしも、コンブ養殖の技術が開発されていなかったら、品質の劣る外国産が現在の数倍も輸入されていたのではないでしょうか。また、コンブに依存する漁業者もひいてはその地域の人口も、現在とは比較にならないほど減少し、深刻な事態が容易に想定されます。
私たちの南茅部地域では、漁業生産額80億円から90億円、その内コンブ養殖が4割を占め、基幹漁業に君臨しております。コンブ養殖という、育てる漁業の定着により後継者も確保され、他の漁業と相乗的な組み合わせが可能となり、現在の漁業勢力が維持されているのであります。
同時に漁業者の意識改革に大きな原動力となりました。
天然コンブは、1年ごとに豊作と不作を繰り返す宿命にあります。その生産動向は極めて不安定であり、コンブ生産地では、資源の増大を図る、いわゆる増殖事業が展開されていますが、決め手に欠けているのが実態であります。
そうした折、昭和41年に北海道開発局が、促成コンブを開発する調査事業を当地域で実施することになり、学術研究の第一人でありました長谷川由雄博士が、その指導にあたることになりました。
先生は、卓越した識見、そして水産振興への並々ならぬご意見のもと、2年生のコンブを1年間で成長させる「促成栽培の技術」を、見事に確立されたのであります。
当時の浜は、「コンブを育てる」など、全く思いも寄らぬことであり、陰では、あの人たちは正気なのか、との話がながれるほどでありました。
一人、また一人と仲間づくりから始められ、昭和45年、初めて6トンの生産が確認され、コンブをつくれるという光明が浜全体にひろがったのであります。
初めは天然コンブを補完する程度に考えておりましたが、その予想をはるかに超え、現在では3,300トン、主力漁業の位置を築いております。
当南茅部地域は、自他ともに認めるコンブの主産地でありますが、更に名実ともに日本一の昆布の里を築くことに努力を重ねているところです。

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執筆者

飯田氏

飯田 満(いいだ みつる)
生年月日:昭和11年8月26日
現住所:函館市 尾札部

昭和32年3月1日 尾札部村に就職
昭和48年4月10日 経済部水産課長に就任
諸和58年8月21日 南茅部町長に就任